眠気の原因と対策
ドライブ中に眠気を感じる原因は主に「睡眠不足」「単調な運転」「食後の血糖値変動」「夜間運転による体内リズム」です。
まず睡眠不足については、運転の前夜に7時間以上の連続した睡眠を取ることが望ましいとされています。6時間以下では注意力が著しく低下するリスクが高まるため、前日は深夜まで作業を続けず、十分な休息を確保しましょう。
単調な運転環境、特に高速道路の直線が続く区間では集中力が低下しやすく、脳が「休息を求める」信号を送るため、こまめに意識的な対策が必要です。
食後は血糖値が上昇し、その後急激に低下することで眠気が誘発されるため、ドライブ前には野菜やタンパク質中心の軽めの食事を心がけるとよいでしょう。脂っこいものや炭水化物を大量に摂ると、消化活動からくる眠気が強まりやすくなります。
夜間運転では体内リズムが睡眠に向かうため、日中と比べても眠気が増す可能性があります。特に深夜帯の運転は避け、どうしても運転する場合は事前に仮眠を取るなどの対策が欠かせません。
効果的な休憩の取り方
休憩は「時間を確保する」だけでなく「質を高める」ことが重要です。
まず、サービスエリアやパーキングエリアで車を離れて軽いストレッチや体操を行うと血流が促進され、脳に酸素が回りやすくなります。首や肩の筋肉をほぐすだけでも目覚めの効果が期待できるため、無理のない範囲で体を動かしましょう。
水分補給も欠かせません。冷たい水やお茶を飲むと一時的に覚醒しやすくなりますが、利尿作用の強いコーヒーやエナジードリンクは頻繁にトイレ休憩が必要になることもあるため、こまめに水分を摂ることを心がけてください。
トイレ休憩は、「膀胱が満杯で不快感が生じると集中力が散漫になる」ため、早めに行動することが望ましいです。忘れがちなポイントですが、不快感をかかえたまま運転を続けると脳の注意力が逸れる恐れがあります。
休憩中に15~20分程度の仮眠を取ると、脳がリフレッシュされて眠気が大幅に和らぎます。仮眠中はエンジンを切り、窓を少し開けて換気を良くすると深い眠りに陥りすぎず、短時間で目覚めやすくなります。起床したら必ず体を伸ばし、軽く歩くなどして心拍数を上げてから運転を再開しましょう。
集中力を保つための工夫
運転中に眠気を抑え、集中力を維持するにはいくつかのポイントがあります。
音楽やラジオを上手に活用することは効果的です。お好みのアップテンポな曲を選び、車内にリズムを生むことで、単調な走行中も脳が適度に刺激され、眠気を遠ざけられます。ただし音量を大きくしすぎると会話や外部音への気づきが鈍るため、あくまでも会話がしやすい範囲で流すのがコツです。
また、運転中に窓を少し開けて新鮮な外気を取り込むことも有効です。エアコンの温度をやや低めに設定しつつ外気を取り込むことで、自律神経が刺激され、眠気が和らぎやすくなります。
食後の眠気対策としては、先述のようにドライブ前の食事内容に注意するほか、長時間動かない状態を避けることも大切です。小腹がすいたときにはナッツやフルーツなどの軽食を少量ずつ摂ると血糖値の急激な変動を抑えられます。
さらに、運転中に飲み物を手に持って操作するリスクを減らすため、コップホルダーに飲料を固定するのは一般的な安全運転マナーです。片手で持ちながら運転すると注意力が散漫になりやすいため、ドリンクをしっかりホルダーに置いてから走行することで、視線と手の動きを最小限に抑えられます。